こんにちは!
イギリスでは、キリスト教関連の休日やイベントが色々とあります。子供向けも多いのですが、親も一緒になって楽しんでいました。
さて、皆さんご存知のとおり、一年で一番大きなイベントはもちろん、クリスマスですよね。
では2番目は何か、ご存じですか?
実はキリスト教の方たちにとってクリスマスの次に大きなイベントは、毎年春先に行われるEaster「イースター」と言われています。
今回はそんなイースターについて、一体なんの日なのか、Easter の語源は何か?といったことをご紹介していきます。
なぜうさぎや卵が登場する!?
イースターの意味や語源とは?
■イースターって一体なんの日?
イースターは、別名「復活祭」とも言われています。キリストが十字架にかけられて処刑された日から3日目に、キリストが生き返った日、とされています。
イースターが行われるのは毎年日程が違っていて、基本的に「春分の日の後の最初の満月の次の日曜日」と決まっているようです。。。条件多いですよね笑
ちなみに今年2016年は3月27日、来年2017年は4月16日に行われるようです。
イースターは基本的に日曜日なので、呼び方としては “Easter Sunday”「イースター・サンデー」となっています。
そしてイギリスでは、このイースターは国民の休日に挟まれている日曜日なんですね。
どういうことかというと、イースター・サンデーの前々日つまり金曜日と、翌日の月曜日は基本的に休みなんです。
つまりイギリスでは、金〜月の4連休が与えられているんですね。
ちなみにキリスト教では、イースター・サンデーの前の3日間(木〜土)が結構大事な日と考えられているようです。
金曜と月曜の国民の休日も含めて、呼び方をご紹介しますね。
Maundy Thursday:モーンディー・サーズデー。洗足木曜日。
Good Friday:グッド・フライデー。受難日・受苦日。
Holy Saturday:ホーリー・サタデー。別名 “Silent Saturday”「サイレント・サタデー」とも。聖土曜日。
Easter Sunday:イースター・サンデー。別名 “Resurrection Sunday”「リザレクション・サンデー」まさに復活の日、イースター本番ですね!
Easter Monday:イースター・マンデー。別名 “Renewal Monday”「リニューアル・マンデー」とも。復活の月曜日。
■イギリス人の過ごし方
イギリスでは毎年イースターの時期になると、1週間から多い方で2週間ほど、休みを取る人たちがいます。
会社でも休暇を取る人が多く、学校も休みになるんです。日本で言うところの、春休みに近いかもしれませんね。
この時期は多くの人が旅行に出かけたり、もしくはクリスマスのように家族と一緒に過ごす方も多いようです。
❐イースターのイベントはどんなもの?
子供のアクティビティで言えば、やはり “Egg Hunt”「エッグ・ハント」でしょうか。直訳で「タマゴ狩り」ですね。
屋内外で行われるイベントで、大人がどこかにタマゴを隠して、それを子供たちが必至になって探す、というゲームです。
ここで使われるエッグは本物のタマゴではなく、チョコレート・エッグたるものを使います。要はタマゴの形をしたチョコレートですね。
タマゴは見つけたら食べられるので、チョコ食べたさに子供たちも必死になります笑
息子が行っていた児童館でも、イースターの時期になるとチョコレート・エッグを探すイベントをやったりしていました。
他にも、ゆでたまごにマーカーやペイント、キラキラ光るグリッターで飾り付けして、派手なタマゴをたくさん作ったりします。
アメリカ帰りの帰国子女によると、アメリカではエッグ・ハントと言うと、このキラキラタマゴを使ったものが通常らしいです。逆にチョコレート・エッグは使わないようでした。
また、イベントが終わった後では、”Have a wonderful Easter!”「素晴らしいイースターを過ごしてね!」と言ってお別れしたりします。
❐どんな食事をする?
食事に関しては、特にクリスマスのようにローストターキーを食べたり、といった風習はないようです。ただ、伝統的には “Hot Cross Buns”「ホット・クロス・バンズ」という、十字架の模様が焼き印された菓子パンを食べるのが習慣のようでした。
一度食べたことがあったんですが、アップルパイのパンバージョン、と考えていただくといいかもしれません。(わかりづらいですね笑)
小さく切られたリンゴやレーズンのドライフルーツが入っていて、シナモンが結構きいていたのを覚えています。
BBCのレシピがあったので、ご興味がおありの方はぜひ作ってみてください!
また、イギリスのスーパーでは、イースターの季節になると先程ご紹介したチョコレート・エッグと一緒に、ホット・クロス・バンズもドンと売り出します。私が住んでいた近所のスーパーでは、試食のコーナーも設けられたりしていました。
■そもそもイースターの語源は?
さて、そんなイースターですが、語源は一体どこから来たかご存じですか?
ちょっと調べていたら様々な説が出てきて、確たるものはなかったんですが、一番有力とされているものをご紹介します。
遡るとものすごい前なのですが、紀元前1900年代の宗教が絡んでくるようです。その時代の宗教といえば、キリスト教やイスラム教のような一神教はもちろん無く、多神教の方が普通でした。
色々ある神様の中でも、”Mother Goddess”「母なる女神・地母神(じぼしん・ちぼしん)」という神様がいて、豊穣や多産をもたらす存在として崇められていたようです。
そしてその母なる女神の呼ばれ方が、今の “Easter” の元となっている説が有力のようでした。
出典:http://www.ucl.ac.uk/sargon/essentials/countries/babylonia/
その母なる女神の呼ばれ方は、Eostre、Astarte、Ostera、や Eastre などなど、これまた国や地域によって呼び方が違ったようですが、よく見ると確かに “Easter” に通ずるつづりがチラホラありますよね。
なので、元をたどるとキリスト教の処刑や復活やらは全く関係なく、純粋に母なる女神を崇める日、ということがわかりました。
少し話は脱線しますが、イースターと言えば、特にアメリカではイースター・バニーを思い浮かべる方が多いかもしれません。
ウサギは子供を多く生むことから、まさに豊穣、多産をもたらす象徴として使われているようです。
また、エッグ・ハントに使われるイースター・エッグも、なぜタマゴなのか?という理由があるんですね。
古代バビロニア(これも紀元前1900年代)では、タマゴは聖なるシンボルとして祭られていたようです。
神話によれば、ある日美しいタマゴが天から落ちてきて、ユーフラテス川に沈みます。そしてそのタマゴから母なる女神が生まれてきたとか。ここからタマゴは母なる女神を象徴するものとなったそうです。
生命の誕生を表すタマゴを使ったイースター・エッグで、エッグ・ハントをする文化。イースター・バニーという、多産を象徴するウサギキャラクターの存在。
これらを踏まえて、多神教における「母なる女神」がイースターの語源となっている、という説を聞くと、「うーんなるほど!」と思うのは私だけでしょうか?
■おわりに
いかがでしたか?
こういう語源や諸説を調べていていつも思うんですが、ちょっと収集がつかなくなっちゃうんですよね。
タマゴについて知りたいだけなのに、なぜかギリシャ神話の話になってたり、言葉の意味を調べてたら多神教のサイトに行ったり笑
それがまた面白い部分ではあるんですが、なかなか全部読む時間が無いですよね。
その中でも、皆さんとぜひシェアしたい!と思ったことを勝手にピックアップして載せています。なので、情報に過不足はあると思いますが、ご了承ください。
日本人は海外の文化や習慣、はたまた宗教関連のイベントを、日本独自のお祭り事にして吸収するのが得意だと思います。
素晴らしい文化だと思いますし、何より異文化に触れられるのは楽しいですよね。
イベントを純粋に楽しむのも大事ですが、その背景や歴史を知ると、一層そのイベントを楽しめたり、違う角度から物事を見れたりできるようになると思うんです。
子供たちには、イベントを楽しむと同時に、こういった文化にも触れていってもらいたいなぁという思いでいつも会話していますが、皆さんはいかがですか?
イースターの語源などについてもっと深く知りたい!という方は、以下の参考サイトをご覧になってみてください!
参考サイト一覧
Christiananswers.net – Where did Easter get its name?
Guardian – Why hasn’t America embraced Easter’s chocolate and alcohol binge?
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